なぜ私たちは太陽光発電をクリーンと感じるのか?

とても不思議なのですが、太陽光発電と言うと皆さん一概に「とてもクリーンな」エネルギー源、というイメージを抱いている方が多いように思えます。確かに太陽光発電は、環境に優しい電力供給源の筆頭として、風力発電や水力発電とともに、非常に「清潔な」イメージを持った発電形態として定着しつつあります。

実際に工場で太陽光発電のためのパネルを作ったり、使用年数の経ったパネルその他の機器をメンテナンスする際には、ある程度の「よごれ」は出るものです。ですが、それも火力発電がもたらす空気汚染や、原子力発電がもたらす深刻な健康影響への不安に比べれば、微々たるものと受け取られているのでしょう。

私はそれに加え、人類が伝統的に学んできた「太陽光による殺菌力=清潔さ」という心理が、太陽光発電のイメージ向上に貢献しているのではないか、と考えています。現在の日本人女性には、日焼けの原因として悪者扱いされてはいるものの、太陽光の中にある紫外線には、殺菌・滅菌効果と言う、非常に有益な効能があります。

以前、共同住宅のランドリーコーナーで、乾燥機つきの洗濯機を使用していた時期がありました。できあがりの洗濯物はもちろんちゃんと乾燥してはいるのですが、どうしても「妙なニオイ」がまとわりついており、それが我慢できずに、ものすごく狭いベランダで、無理をして外干しをしていたものです。

天気の良い日、太陽の光にさらして乾燥させた洗濯物は、ばりっと乾いて臭いは全くありません。濡れた洗濯物の中にひそむ雑菌を排除してくれているのは、まぎれもなく太陽光なのです。同様に、布団や本など、洗えないものも日に当てて「虫干し」させることできれいにする、という感覚を私たちはごく自然に持っています。

あまりに定着してしまって顧みることもあまりありませんが、私たちは確かに「太陽光の利用は、清潔さへの手段である」そういった概念を持っています。この概念こそが、太陽光発電を清潔なもの、クリーンなエネルギー源とするイメージの正体ではないかと、私は考えます。

私はフランスに在住していますが、時々「原発反対!」という趣旨のステッカーを、車の後部ガラスに貼っている人をよく見ます。エコロジストが配っていると思われるそのステッカーには、にっこり笑う太陽がシンボルとして使われています。

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